2005年10月10日

外断熱との出会い その4 「パース」

 理論的には納得出来た「外断熱」。
 それでもやはり現物を見てみないと決断を下せませんでした。
 1億円を越える投資でしたから。

 にもかかわらず、2001年当時、私は名古屋に外断熱建物が存在するかどうかも知りませんでした。

 そこで、ネットで「外断熱」を検索すると「日東建設」という会社を発見。
 飛び込みで外断熱の設計施工について話をすることにしました。

 そして、日東建設の建設した2軒の外断熱建物(戸建)を見せてもらいました。
 さらには、建築途中の外断熱建物を見学するために、東京の「康和地所」さんの現場までお邪魔しました。
 その際には、EV外断熱工法の「日本省エネ建築物理総研」さんにも同行していただき説明を受けました。

 そんなこんなでようやく「外断熱」というものがわかってきた気がしました。

 そして、日東建設が提案してきた外断熱の物件が、下のパースでした。

 image2.gif 

 また、明日・・
 
posted by 外断熱 at 22:50| Comment(2) | TrackBack(1) | 外断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月08日

外断熱との出会い その3 「結露」

 今宵は、結露について。

 まず、結露とは、暖かい湿った空気が急に冷やされたり、冷たいものに触れたりしたときに空気中の水蒸気が水滴になる現象のことです。
 気温が高いと「空気中に含むことの出来る水蒸気量(=飽和水蒸気量)」が多く、逆に気温が引くと飽和水蒸気量が少ないことから起きる現象です。

 たとえば、コップに冷たい水をそそぐとコップの外側に水滴がつきます。
 これはコップ内の冷たい水によって周囲の空気が冷やされ、飽和水蒸気量が低下することによって、空気中の水蒸気が水に戻ってしまったからです。


 次の図をご覧下さい。


    内断熱
 uchilabi1.gif
   @クロス  ABボード等の内装材  C断熱材 Dコンクリート躯体 E外装材(タイル等)

 
 内断熱の建物は、その名の通り、建物本体(=躯体)の内側に断熱材が位置するので、建物本体は外気温と連動することになります。
 そして、水蒸気の分子は非常に小さく、断熱材を易々と潜り抜けて建物本体にまで達します。
 すると、そこで冷やされた空気の飽和水蒸気量が低下し、建物本体と断熱材との間で水に戻ってしまいます。
 

 次に外断熱
sotokabi1.gif 
    @クロス AB内装材 Cコンクリート躯体 D断熱材

 これに対して、外断熱の躯体温度は室内の気温と連動するため、躯体に室内の水蒸気が接触しても結露は起きません。
 しかも、たとえ水蒸気が躯体を通過し外気で冷やされたとしても、外側に通気層が存在するため、そこから水蒸気が抜けていきます。

 このように結露が発生しにくいと… 
 1.今までより室内の湿度を上げても、結露が起こらない。
   したがって風邪を引きにくい(風邪の菌は、低気温・低湿度を好むため)。
 2.アレルギーの原因となると言われているカビ・ダニが発生しにくい。
 ということになります。

 
 このように良い事づくめの外断熱。
 それでも私は、賃貸住宅に外断熱を採用することに二の足を踏んでいました。


   明日へ続く…
posted by 外断熱 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 外断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月07日

外断熱との出会い その2 「外断熱とは?」

 手に取った本というのが、「究極の我が家 100年マンションの誕生」(江本央著)でした。

 その本によると、
「日本で主に行われてきた断熱工法である『内断熱』は誤った断熱工法であるため、結露が発生する。
 これに対して、断熱材を建物の外側に配する『外断熱』であれば、
 1.結露は起きないし、
 2.省エネルギー、
 3.かつ建物の寿命も延びる」とのことでした。

 私は疑り深い性格なので、外断熱をベタ褒めする本書を鵜呑みにすることは出来ませんでした。
 しかし、読み進めるうちに考えが変わってきました…

 
 外断熱と内断熱の構造を大雑把に説明するのが次の図です。
 uti.jpg
内断熱

soto.jpg
外断熱

 
 従来の主流とされてきた工法である内断熱に対して外断熱は建物全体を断熱材(グラスウール)で包み込んでしまうため、素人目にも建物が痛みにくいことが分かります。

 そして、建物本体の温度が一定に保たれるため、空調に頼り過ぎることなく生活できます。その結果、省エネルギーにつながります。

 結露についてはちょっと長くなるので、また明日。
posted by 外断熱 at 22:37| Comment(0) | TrackBack(1) | 外断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月06日

外断熱との出会い その1 「一冊の本」

 はじめまして。
 名古屋市名東区で大家業を営んでいる「かとう」と申します。
 イッシーさん、たけさんのインスパイア(笑)されてブログをはじめてみました。
 

 まずは、あいさつ代わりに、外断熱を知ったきっかけについて書いてみます。


 2001年、賃貸マンションを相続で取得しました。

 その建物は鉄筋コンクリート構造(RC)なのですが、結露の酷い居室が何部屋かあり(特に北側の部屋)、壁紙が剥がれ、カビが発生していました。
 そのため、換気扇を新たに設置したりする等の負担で苦労しました。

 他人を家にあげたくないためか、入居者の方のほとんどは少々居室が傷んだくらいでは報告してくれず、完全にダメな状況になってから連絡をいただく場合が多いです。
 気密性の高いRC造では結露からは逃れられず、住まい方に注意するしかない、というのが周囲の意見でした。
 
 相続の後片付けもようやく落ち着いた頃、ある業者から賃貸住宅の建設プランが提案されました。
 しかし、上記のようにRCでは結露から逃れられないので、あまり乗り気ではありませんでした。

 そんなとき、書店で一冊の本を手に取りました。



 明日へつづく
posted by 外断熱 at 23:49| Comment(2) | TrackBack(1) | 外断熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする