2005年10月29日

グリシーヌ2の秘密 その1 「マンション名」

 何かに名前をつけるのは難しいことです。
 ましてや、数十年変えられないマンションの名前であれば…

 カリスマ大家さんの【はまさん】も、マンションの命名にはご苦労なさったようです。

 うちのイタリア建材使用マンション名は、『Viare』といいます。
 どうして、この言葉になったかというと、『V』が、最初につく名前は、イタリアでは、繁栄すると言われているそうです。
 Viaeシリーズ2棟目を建てるとき、建材の仕入れに再びイタリアへ・・・・・・・。ふと、タクシーから外を眺めているとやたら、Viae何とかという、看板が目に付いた。
「えっ、もしかして、僕、字間違えて、マンションションの名前つけてない?」
 ドキドキして、日本へ帰国。
 すぐ、マンションに見に行くと、やはり『Viare』になっていた。とほほ。…

 (Nagoya☆はまちゃんの自由気ままなBlog様より)

 
 今宵は「グリシーヌ」の由来について書かせていただきます。

 グリシーヌとは、フランス語で「藤の花」を意味します。
 加藤の「藤」の字を取って、グリシーヌと名づけました。

「藤」の花言葉は、「恋に酔う。ようこそ美しき未知の方」。


 ちなみに、「藤」を英語では「藤」をウィステリアと呼びます。
 先代の建てた物件で「ウィステリア」という名前の物件があったので、あえて変えてみました。
 もし今度マンションを建てる機会があったら、グリシーヌ3になると思うのですが、全くコンセプトの違う建物になった場合は、「Blauweregen」で行こうと思っています(建てる土地がないのに妄想)。
 オランダ語で「藤の花」の意味で、「青い雨」という意味もあるようです。
 「藤の花」を「青い雨」と表現するところが、いいじゃあないですか?

 必殺技「名古屋の青い雨!」
posted by 外断熱 at 23:27| Comment(2) | TrackBack(1) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月31日

グリシーヌ2の秘密 その2 「ボックスカルバート」

 木造だと、在来軸組工法と壁で支えるツーバイフォー等がありますよね。

 それと同じくRCの建物にも色々な構造があります。
 RCでは、柱と梁で構造を支える「ラーメン構造」が一般的です。

 ラーメンとは、ラーメンマンのラーメンとは無関係で、ドイツ語で「枠」という意味です。

 柱や梁が飛び出ていると、場合によって、家具のレイアウトやリフォームがし辛くなります。


 これに対して、壁式やボックスカルバート構造では壁で構造体を支えるため、柱や梁が飛び出ません。
 さらに壁が構造体になっている分、壁・床が厚くなりので、隣室や上下階の音を遮る性能が向上します。

 そこで、グリシーヌ1ではRC壁式構造を、グリシーヌ2では、【RCボックスカルバート構造】を採用しました。
 その結果、グリシーヌ2の壁厚・隣室との界壁も、床厚も30センチの鉄筋コンクリート、という重厚な造りになっています。


 ボックスカルバートは日本語に直しますと、ボックス (箱形) カルバート (暗渠) となり、箱形暗渠(あんきょ)と意味します 。
 暗渠とは、外から見えない水路のことを言います。

 つまり、コンクリートで出来た【溝】をひっくり返した構造でトンネルなどにも用いられ、大きな開口と梁・柱のない自由なレイアウトが可能となる構造です。

 box.gif
      ▲イメージ図:溝をひっくり返す 


 そのため、グリシーヌ2では、南面に天井高(2.5メートル)いっぱいまでの背の高いサッシをつけること出来ました。
 box.gif
 ▲イメージ図



 ちなみに、ボックスカルバート構造の別名は薄肉ラーメン構造。
 狙って日本名を付けたとしか思えない名前です(笑)。
 薄肉ラーメン、チャーシュー抜き。

 細かい話は、東新住建さんのサイトで詳しく書かれているので読んで見てください(無断リンク)。
posted by 外断熱 at 20:02| Comment(4) | TrackBack(0) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月01日

グリ2の秘密 その3「ボイドスラブ」

 グリシーヌ2では、ボイドスラブを採用しました。

 ボイドスラブとは中空スラブとも言われ、床スラブの中に特殊パイプを埋め込む工法です。

 この工法を用いると、各住戸の遮音性を高めるだけでなく、建物全体の耐震性能がアップします。

 boid.gif


 boid02.gif  
  ▲こういう金属製のパイプがゴロゴロと入っているわけです。
 

 詳しくは、栗本鐵工所様のサイトをご覧下さい。
posted by 外断熱 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(2) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月02日

グリ2の秘密 その4「コンセプト(1)」

 従前より、賃貸住宅は仮住まいであるため、安普請が通常とされてきました。
 現在でも、利回り重視の大家さんによる安普請の物件が多く建てられているのが現実です。

 しかし、よくよく考えてみれば、賃貸住宅は入居者に提供する「商品」です。
 したがって、「入居者に快適に生活してもらうこと」こそが、大家の務めであり、そのように大家が努力して初めて、借り手優位の賃貸住宅市場を勝ち抜くことが出来る考えました。


 グリシーヌ・シリーズでは、これをさらに一歩進めて、
 「住む人にプライドを持ってもらえる部屋」
 「友人知人を招待したくなる部屋」
 をコンセプトとして計画・建築されています。

 
 この考えの発展形について示唆して下さったのが、はまさんであり、故石津謙介氏でした。


 つづく・・
 
posted by 外断熱 at 23:45| Comment(4) | TrackBack(0) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月03日

グリ2の秘密 その5「コンセプト(2)」

 はまさんと初めてお会いした際に、次のような趣旨のお話を聞きました。


「『衣・食・住』の内、『衣』にはファッション、『食』にはグルメという言葉がある。
 しかし、『住』についてはそれに当たる言葉がないようだ。
 いわゆる『普請道楽』をうまく表現する言葉を創造したい。
 そうすれば、『住』環境の価値を見直されるだろう。」

 
 「なるほど、その通りだ!」、とこの話に感銘を受けた私は、帰宅後すぐ私もネットで調べてみました。
 そうしたところ、ファッションデザイナーの故石津健介氏のコラムを見つけました。


 『週刊東洋経済』コラム・石津謙介「おしゃれスピリッツ」

(以下、抜粋引用)
「私は『ファッションは着ることだけではない』とずっと言い続けてきた。
 ファッションという言葉は、我が国においては「着る」ことだけ、つまり衣生活だけのことのように思われがちだが、食べることにも住むことにもファッションがあると私は考えている。

 「衣食住」のうち、現代において最もないがしろにされているのが、「住生活」ではないかという気がするのだがどうだろうか。
 確かに、「住生活」を追求するのは大変で、かかる金も半端ではない。 

 しかし、家は諸君の分身なのだ。
 たとえ借家やアパートであっても、君自身を反映している。
 『カッコ良く』なりたいなら、『カッコ良く』暮らそう。
 人間は住環境によって気分がかなり変わるし、大袈裟に言えば価値観や人生観まで左右される。
 環境がまた君自身をも作っていくのだということを、肝に銘じておこう。」

 
 最近、『住』が見直されてきているのではないでしょうか?
 (私がニーズに気づいていなかっただけかもしれませんが…)


 明日は、その根拠について。
posted by 外断熱 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(1) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月04日

グリ2の秘密 その6「コンセプト(3)」

今日は、「住」が見直されてきている、と考える根拠についてお話します。


 今夏、近所にRCのマンションが完成しました。
 65u 92,000円(平米単価1,415円)
 
 住宅メーカー最大手のS社が建てただけあって、堅実な造りです。
 設備もバッチリで浴室TV・浴室乾燥機までついているのですが、これが未だに入居者募集中。


 これに対して、築2年でこれより狭く家賃の安いグリシーヌ藤英(55u 100,000円 平米単価1,818円)の入居が先に決定しました。
 

 さらにグリシーヌ2のBタイプの入居もすべて決定!
 このBタイプは、ガレージ付のお部屋で月の家賃は16万円もします。 
  84u 16万(平米単価 1,900円)
 
 グリシーヌ2の入居決定の決め手は、「デザイン」「防犯」「ガレージ」と聞いています。


 S社のマンションは、良く言えば手堅い、悪く言えばオーソドックス。

 手堅い物件よりも、少々変わった物件の方に人気が集まって来ている、ということは、「住」の価値が見直されていることを示しているものだと思います。

 仮住まいである賃貸だからこそ、面白く楽しいお部屋を提供できればいいな、と考えています。
 

 でも、やり過ぎるとハマります・・・
 明日は、やり過ぎ物件をご紹介
posted by 外断熱 at 10:46| Comment(4) | TrackBack(0) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月05日

「乾式タイル」

 外断熱工法でも、「乾式」とか「湿式」とか、ありましたが、外装材であるタイルにも「湿式」と「乾式」の区別があります。

 一般的に使われているタイルは、接着剤で建物躯体に直接貼り付ける「湿式タイル」と呼ばれるものです。
 P1000012.JPG

 
 これに対して、通気層のある外断熱ですと、建物躯体から金物で持ち出し、そこにベースとしてタイルをひっかけるという「乾式タイル」が用いられます。
 tuuki.gif

 P1000038.JPG


 詳細については、ラムダさんのサイトを参照してください。


 そして、もちろんグリ2にも、1と同じ色のタイルを使う予定です。
 P1000027.JPG


 この「乾式タイル」、「湿式」とは異なり目地(タイルとタイルの継ぎ目)がありません。
 通常のタイルは、躯体に直接貼り付けるため、温度変化により収縮し、剥離の恐れがあるため、目地を作って、そこを緩衝地帯にしています。

 これに対して、乾式は直接躯体と接着するものではないので、目地が必要ありません。

 それに、重みが違います(と思いたい)。

 このように外装材には経年変化しづらいものを使っています。


 指摘されて、注意して見ないとわからない程度の差異なのですが、色々気を使っているんです(笑)。


 明日は、予定通り、グリ2工事の経過報告。 
posted by 外断熱 at 18:59| Comment(4) | TrackBack(0) | グリシーヌシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする